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口蹄疫 宮崎県が種牛49頭の殺処分実施 「安平」も含む(毎日新聞)

2010.06.07.18:38

 口蹄疫(こうていえき)問題で、宮崎県が殺処分の回避を国に要請していた県家畜改良事業団(同県高鍋町)の種牛49頭が31日、殺処分された。その中には種付けで約22万頭の子牛を生んだスーパー種牛「安平」も含まれていた。県保有の種牛は国の特例で同県西都市に避難しているエース級5頭だけとなり、宮崎牛の遺伝子生き残りに関係者は神経をとがらせている。

【深刻な被害の写真特集】口蹄疫、感染拡大が深刻化

 同事業団で、肥育牛の感染疑いが確認されたのは5月16日。避難させたエース級種牛6頭のうち「忠富士」にも22日、感染疑いが発覚。県は、家畜伝染病予防法に基づき殺処分が決まっていた49頭の助命に動く。しかし、国はまん延防止が優先として殺処分を求め、主張は真っ向から対立した。

 県の助命要望を封じるかのように、鳩山由紀夫首相は26日、独立行政法人・家畜改良センターが保有する宮崎牛の血を引く種牛候補を譲ると表明。しかし県は「他県の血統が混じれば純粋な宮崎牛の血統だとは言えない」。種牛の改良には、優れた母牛も欠かせず、県は数十年の血統の流れを踏まえた改良を進めているからだ。

 こうした中、県は28日、49頭のうち1頭に口蹄疫特有の症状が見つかったと発表。県の万策も尽き、東国原英夫知事は49頭の殺処分を表明した。

 宮崎牛の遺伝子をつなぐ頼みの綱のエース級種牛5頭は、今も西都市内の山中に避難している。忠富士の感染から1週間の経過観察(5月28日現在)で陰性を確認。県は6月4日までその期間を延長した。

 「福之国(ふくのくに)」「勝平正(かつひらまさ)」など5頭は当初の簡易畜舎と同じ敷地内に建てた新しい畜舎に3頭、約500メートル離れた場所に建てた畜舎に2頭と分けられ、厳重な管理下に置かれている。

 県は今後、時間はかかっても、残された種牛・母牛候補で県独自に再生を図る方針だ。【石田宗久、小原擁】

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